ホクロ、イボ

ホクロについて

ホクロとは

巻ホクロ(色素細胞母斑 melanocytic nevus)とは、メラニン色素を作り出す母斑細胞が増殖してできる良性のできもの(皮膚腫瘍)です。遺伝性はなく、生まれつきできるホクロや、成長するにつれてできるホクロなど、あらゆる年齢でできます。
一言で「ホクロ」といっても、いろいろなタイプのものが存在します。また、ホクロと似た症状を呈する悪性腫瘍も存在しますので、そのような病気を見落とさないことが大切です。

ホクロの原因

原因としては生活習慣の乱れや疲労、ストレス、ホルモンバランスの崩れ、紫外線、摩擦や圧迫などが挙げられますが、原因不明なものも多く、これらの刺激によって母斑細胞が増殖するとホクロができます。

ホクロの種類

ウンナ(Unna)母斑

ウンナ母斑は主に体幹にできます。直径1センチ程度の柔らかいしこりです。色は黒色〜茶褐色。

ミーシャー(Miescher)母斑

ミーシャー母斑は主に顔面や毛髪部によくできます。ドーム状に膨らんでいることが多く、毛が生えていることもあります。年齢とともに色が薄くなり、肌色に近いものもあります。

スピッツ(Spitz)母斑

またの名を若年性黒色腫といい、若い人にできやすく、赤〜黒色であることが多い。まれに急に大きくなり、皮膚がん(悪性黒色腫)との区別が問題になることがあります。

クラーク(Clark)母斑

体幹や四肢によくできます。大きさは1センチ以下の楕円形であることが多い。色は中央がやや濃く、外側に向かって色が徐々に薄くなることが特徴です。

ホクロに似た他の病気

皮膚線維種

主に四肢の皮膚にできる腫瘍の一種です。大きさが直径1センチほどで黒〜褐色の固いしこりのような皮膚腫瘍です。虫さされやなんらかの傷が原因でできることもあります。

軟性線維腫(アクロコルドン、スキンタッグ)

肌色でイボのような膨らむ良性の皮膚腫瘍です。首やワキ、鼠径部などの摩擦部によく見られます。30歳代以降にでき、摩擦や日光など皮膚の老化が原因です。

脂漏性角化症(老人性疣贅、イボ)

紫外線と加齢現象が原因で、皮膚表面が固くなり、盛り上がった茶色いシミのような病変です。顔やこめかみ、首周りなどによくできます。

基底細胞がん

基底細胞がんは皮膚がんの一種で、最も頻度の高いものです。多くは高齢者に発生し、7割以上が顔面、特に顔の中心寄り(鼻やまぶたなど)に発生します。

悪性黒色腫(メラノーマ)

「ホクロのがん」とも呼ばれていて、皮膚の色素(メラニン)を作るメラノサイトという細胞が悪性化したものです。足の裏にできることが多く、転移しやすい命にかかわる皮膚がんです。

ホクロ、イボの治療

治療法方

レーザー治療または切除でホクロ、イボの除去手術を行います。
レーザー治療では、正常な皮膚細胞にはダメージを与えずに、ホクロの細胞を削り取る治療を行います。再発した場合や比較的大きなほくろに対しては複数回の治療が必要となる場合もありますが、5mm以下であれば平らなほくろや盛り上がったホクロにもおすすめの治療です。
大きく隆起しているほくろや悪性を疑うものの場合は、メスで切除手術を行う場合があります。 また、皮膚がんの鑑別、病理検査も行っています。

ホクロの除去手術

ホクロの根本に局所麻酔を行います。
CO2レーザーを照射してホクロを取り除きます。
照射後、患部は少し凹んだ状態になります。
数週から数か月後で患部は目立たなくなります。

手術費用

以下のような場合は、健康保険が適応となります。

  • 悪性の疑いが高いほくろの除去
  • 切除した検体から病理検査を行う場合
  • ほくろにより、何らかの生活に支障をきたす場合 (視界の邪魔になる、髭が剃れない、洗顔時に爪が当たる、痛みがあるなど)
※ 最終的には医師が診察の上判断いたします。お気軽にご相談ください。

治療スケジュール

問 診 問診票に腫瘍の経過などを記入していただきます。
診 察 ホクロやイボ、皮膚腫瘍を触診やダーマスコピー(拡大鏡)を用いて診断します。
検 査 手術が必要な場合、採血や超音波エコー検査などを行います。 悪性が疑われる皮膚腫瘍の場合は、腫瘍の一部を採取して病理検査を行います。
手術日の決定 可能な限り患者様の都合にあわせて手術日を調整します。 また、軽微なもの(小さなホクロの除去など)は、診察日に除去を行うことがあります。
手術 施術時間は約15分程度です。
手術時には局所麻酔を行います。
術後の通院 抜糸や消毒、経過観察を行うために術後指定日にご来院いただく必要がございます。 なお、来院回数は手術の規模により異なります。
通院スケジュール
手術当日 予約時間の10分前に来院ください。※
翌日 通 院
3日後 通 院
10日後 通 院

※ 手術枠の空き状況により当日の手術も可能です。(午前に診療→午後から手術)

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