痔の日帰り手術

痔核根治手術

低侵襲痔核根治手術
クランプトレーザー法

一般的な痔核の手術が痔核を一塊にして取るのに対して、クランプトレーザー法はレーザーメスを使用し、痔核を3部位に分け、痔核切除痔核郭清(摘出)ジオン注射の3つの技術を合わせて行います。
小さな傷で手術ができるため、痛みも0からわずかで、翌日からの仕事は、肉体労働も含めて制限していません

クランプトレーザー法 解説図
痔核を3分割して治療
クランプトレーザー法
一般的手術 解説図
痔核を一塊に切除
一般手術

痔核を3つのステップで手術

手術の傷は小さく痛みは0からわずかで、術後合併症としての出血はありません。

❶ 痔核切除

痔核の血流を鉗子にてクランプ(遮断)て、痔核の3分の1をレーザーメスにて切除する。

❷ 痔核郭清(摘出)

痔核切除した手術創より皮下剥離(アンダーマイニング手技)にて痔核3分の1の痔核を摘出する

※郭清とは悪いものを取り除き清める意味をもつ。私どもは好んでこの言葉を使用しています。

❸ ジオン注射

内痔核に注射して硬化消退させる。

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裂肛根治手術

レーザーオーバーストレッチ法

レーザーオーバーストレッチ法とはCO2レーザーメスにて裂肛の周堤を蒸散した後に括約筋をオーバーストレッチ(過伸展)する方法です。

裂肛の基本病態は裂ける ︎↔︎ 治るを繰り返すことによって起こった難治創(治りにくい傷)と肛門狭窄(肛門が十分に開かない状態)です。

この2つの要素により便の狭小化や出血、排便時痛と排便後の持続痛などの症状が起こります。進行すると排便後の持続痛は1日中続き耐えがたいものになり、排便への恐怖から食事を控える方(食事回避)もいます。
裂肛手術は難治創肛門狭窄への治療が主軸となります。

難治創に対してはその原因である周堤を取り除き、創(裂肛)を良好に創傷治癒が起こる状態に戻します。
この手術操作には非接触性に中空から光線で病変を取ることができるレーザーメスが最適です。複雑な形状の周堤もレーザー光線でトレースし正確に除去(蒸散)することができます。 組織への侵襲も軽微で速やかな創傷治癒が行われます。
皮膚をスライディング(移植)にて難治創を閉鎖するSSG(スライディングスキングラフト法)では括約筋に対しての手術操作を行われません。また手術侵襲が大きく、オーバーサージェリー(やりすぎ手術)などで肛門の皮膚が不足した状態にのみ適用があると考えています。

肛門狭窄に対しては、下部直腸から肛門外縁に至るまで愛護的に肛門括約筋のオーバーストレッチ法(過伸展)による拡張術を行います。 括約筋の一部に切開を加える内肛門括約筋切開法(LSIS)は将来に肛門機能の低下を招く恐れがあるため当院では行いません。オーバーストレッチ法は安心で十分な肛門拡張の効果があります。

裂肛手術の種類

手術法 SSG LSIS レーザーオーバー
ストレッチ法
肛門狭窄
に対応
なし あり あり
難治創に
対応
あり なし あり
手術侵襲

裂肛手術画像

瘢痕形成による周堤の状態
周堤を切除して創を閉鎖する
手術後3週間
オーバーストレッチ
周堤をレーザー光線で除去
オーバーストレッチ
括約筋の緊張を改善

痔瘻根治手術

括約筋温存開放術
ダブルドレナージ法

痔瘻開放術と痔瘻くり抜き法のメリットを合わせ持った方法です

一般的に痔瘻手術には瘻管を切開する開放術と瘻管をくり抜くくり抜き法の2つの術式があります。開放術は根治性が高い長所はありますが、括約筋を貫く痔瘻では肛門機能を損傷する可能性があります。またくり抜き法は括約筋は温存されますが再発がしやすいと言う短所があります。
当院では上記2つの術式のメリットを合わせ持った括約筋温存開放術ダブルドレナージ法を行い良好な結果を得ています。 括約筋の周囲を剥離し括約筋の上面と下面にドレナージ創を設け括約筋を温存し創は開放創とします。
瘻管をくり抜く操作や括約筋の周辺の剥離にはレーザーメスが有効です。

痔瘻手術比較表

痔瘻術式 開放術 くり抜き法 括約筋温存開放術
再発 少ない 多い 少ない
日帰りの可否 日帰り又は入院 入院 日帰り
肛門機能障害 ある ない ない

痔瘻手術画像

肛門外縁の皮膚より、肛門の中にまで繋がる痔瘻の状態
瘻管をくり抜いた後に括約筋の裏面を剥離し括約筋の上面と下面にドレナージ創を形成する

治療の流れ

初 診
予 約 オンライン、LINE、電話
受 付 問診票の記入
診 察 医師の診察
検 査 手術希望の方は
術前検査
手 術
朝 又は 昼 来 院
準 備
(着替え、麻酔準備)
手 術
安 静
(個室で3〜4時間程)
約5時間後 帰 宅
手術後の通院
翌 日 通 院
1週間後 通 院
3週間後 通 院
5週間後 痔瘻の方のみ
7週間後 ジオン注射の方のみ

手術後の生活

仕事は翌日から肉体労働も含めて
行って構いません。
飲酒と香辛料などの刺激物は
2週間避けていただきます。
運動は2週間避けてください。
仕事は翌日から肉体労働も含めて行って構いません。
飲酒と香辛料などの刺激物は2週間避けていただきます。
運動は2週間避けてください。

手術費用

手術費用は病気の種類や 病気の進行程度によって異なります。

治療方法 費用(3割負担の場合)
ジオン注射 約30,000円
手術(健康保険) 2〜5万円
手術(自由診療) 25〜35万円前後

※費用と手術内容については担当した医師がご説明いたします。

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