ジオン注射

ジオン注射(ALTA療法)とは

ジオン注は内痔核へ直接注射することで脱出や出血などの症状を改善する薬剤です。 2度から3度早期の内痔核に効果的で持続性があり、痔核根治が期待できる治療法です。また、3度後期以上に進行した内痔核への注射も効果的で症状を抑えます

成分名からアルタ(ALTA=Aluminum Pstassium Sulfate Hydrate Tannic Acid) とも呼ばれます。

ジオン注射の効果

ジオン注射前
内痔核が腫脹
ジオン注射施行
内痔核へジオンを3〜10cc注入
ジオン注射後
ジオン注入直後から縮小

注射方法

ひとつの痔核に4ヵ所に分けて注射(4段階注射法)
❶痔核上側の粘膜下層
❷痔核中央の粘膜下層
❸痔核中央の粘膜固有層
❹痔核下側の粘膜下層

ジオン注射の起源

中国の史兆岐教授らが1971年に開発した「消痔霊」という薬剤がもとになっています。1979年に日本で紹介され、治験等を経て2005年に添加剤の一部を改良し発売したものが「ジオン注®」です。

内痔核について

メリットとデメリット

ジオン注射のメリット
従来なら手術の適用であった内痔核を治療できる。
痛みや出血がほとんどない。
抗凝固薬や抗血栓薬を服用中(心臓、脳血管疾患)でも、休薬せずに治療ができる。
手術治療と併用できる。
副作用が少ない。
健康保険の適用である。
日帰り治療で行える。
ジオン注射のデメリット
進行した内痔核には十分な効果が出ない。
発熱や肛門の違和感、排便がしにくいなどの副作用が一時的に現れることがある。
新しい治療法なので、長期成績のデータがない。
中間痔核(肛門管内外痔核)には効果が少ない。
外痔核には効果がない。
ジオン注射を受けられない方
妊娠中
授乳中
妊娠の可能性がある
小児
前立腺がんで放射線治療の既往がある
潰瘍性大腸炎
透析治療中
嵌頓痔核
外痔核
10 全身状態が不良

治療スケジュール

午前のジオン治療
8:00 来院
準備(着替え、麻酔準備)
ジオン注射
安静(個室で3〜4時間程)
12:00 〜 13:00 帰宅
午後のジオン治療
12:30 来院
準備(着替え、麻酔準備)
ジオン注射
安静(個室で3〜4時間程)
16:00 〜 17:00 帰宅
ジオン注射後の通院
翌 日
1週間後
3週間後
7週間後

ジオン治療後の注意

排 便 当日から可能です
入 浴 シャワーは当日から、入浴は1週間後から可能です
食 事 香辛料や刺激物は2週間控えてください
飲 酒 アルコールは2週間控えてください
日常的に行なっている仕事や家事 肉体労働も含め翌日から可能
スポーツ 2週間は避けてください

治療費用について

ジオン注射は健康保険内の治療となります。3割負担の患者様のご負担は3万円から4万円です。

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