痔の種類と治療方法
痔 の 種 類
痔とは肛門周辺にできる病気の総称で、 内痔核, 外痔核, 中間痔核, 肛門皮垂、裂肛、痔瘻に分類されます。
痔核(いぼ痔)
肛門周辺に腫瘤を作ったものです。内痔核・外痔核・中間痔核に分類されます。
内痔核の分類
内痔核1度
痔核は脱出しない 無〜軽度の痛み、出血の程度は様々 |
薬による治療 |
内痔核2度
痔核は排便時に脱出するが自然に戻る 軽中度の痛み、出血の程度は様々 |
薬が有効でなければジオン注射治療 |
内痔核3度・早期
痔核は排便時に脱出し容易に戻せる 軽中度の痛み、出血の程度は様々 |
ジオン注射治療 |
内痔核3度・後期
痔核は排便時に脱出し戻すのに苦労する 軽中度の痛み、出血の程度は様々 |
手術+ジオン注射併用療法 |
内痔核4度
痔核は脱出したまま 無〜軽度の痛み、無から軽度の出血、粘液が滲み出て下着が汚れる |
手術+ジオン注射併用療法 |
嵌頓痔核
痔核が急激に腫れた状態 耐えられない痛み、出血の程度は様々、痔核脱出腫脹したまま |
速やかに手術+ジオン注射併用療法 |
外痔核の分類
肛門皮垂(スキンタグ)
肛門外の皮膚のたるみ 痛み無し、出血無し |
無治療、気になる場合は手術 |
血栓性外痔核
血栓(血豆)による一時的な腫れ 痛み、出血の程度は様々 |
薬による治療、痛みが強い場合は手術 |
中間痔核の分類
中間痔核1度
痔核は脱出しない 痛み、出血の程度は様々 |
薬による治療 |
中間痔核2度
痔核は脱出する 痛み、出血の程度は様々 |
手術 |
裂肛(切れ痔)
肛門内に裂創ができたものです。
早期, 中期, 後期, 晩期に分類されます。
裂肛の分類
裂肛早期
紙に付く程度の出血と排便時の痛み |
薬による治療 |
裂肛中期
肛門が狭くなり排便後も痛みが持続 |
薬が有効でなければ手術 |
裂肛後期
肛門狭窄による排便困難、排便時と排便後の持続痛 |
手術 |
裂肛晩期
肛門狭窄による排便困難、排便時と排便後の耐え難い痛み、食事回避 |
速やかに手術 |
痔ろう/肛門周囲膿瘍
肛門の内側と外側を繋ぐトンネルができたものです。肛門周囲膿瘍をへて痔ろうになります。
肛門周囲膿瘍の分類
初期感染
直腸肛門接合部(肛門陰窩)より感染 |
薬による治療 |
膿瘍形成
細菌感染が広がり肛門周囲膿瘍となり肛門外に排膿され痔ろうとなる |
薬で効果がなければ手術 |
痔ろうの分類
皮下粘膜下痔ろう
痔ろうは括約筋と関係しない 痛み、出血の程度は様々 |
開放手術 |
筋間痔ろう
痔ろうが括約筋の間を通る 痛み、出血の程度は様々 |
括約筋温存手術 |
高位痔ろう
痔ろうが直腸下に達する 痛み、出血の程度は様々 |
括約筋温存手術 |